現行ジムニー チューニング パワーアップ ECU書き換えのお話

現行 新型ジムニーやジムニーシエラを販売したりカスタムしたりしている中で、

遅い

パワーがない

どうにかパワーアップできないか?

というご相談をよく受けます。

現行ジムニー、ジムニーシエラは重量増や燃費や排ガス規制のために走りに不満を持たれる方も多いです。

私も通勤車、デモカーとしてJB64、JB74、MT、AT両方乗ってきましたが、どれも遅い!

そして皆さまご存じの通り、現行ジムニーは沢山のアフターパーツが販売されています。

パワーアップ、チューニング系のパーツも溢れていますが、

ユーザーさんは「実際のところどうなの?」と感じられていることでしょう。

タービン交換やブーストアップなどの大技は除外して、ライトチューンで思い浮かべるのは

エアークリーナーやインテークチャンバー、マフラーなどの吸排気系

スロコンやサブコンなどの簡易コンピューター系

ですね。

実際にお客様からの質問も多いパーツです。

弊社ではお客様からの要望で様々な部品を装着して試乗する機会に恵まれてますので、一般ユーザーさんよりは色々と知っています。

また、ユーザーさんは自分が選んでお金を出して装着した部品ですから

良くなった と思いたい感情が生まれ、勘違いしてしまうケースがあります。

(いわゆるプラシーボ効果)

今回はそういった損得勘定やメーカーさんへの忖度は抜きにして、そういったパーツが実際どうなのか?を赤裸々に書きたいと思います。

まず吸排気チューン

結論から言いますと、ノーマル設定のエンジンで吸排気系を変えても何も変わらないか、もしくは場合によっては改悪します。

ノーマルの車は、メーカーが膨大な時間とお金を掛けて各パーツを設計しテストして最善を尽くして作られた集大成です。自動車メーカーの力を舐めてはいけません。エアクリーナー、インテークパイプ、マフラーなど細かな部品まで綿密に計算、テストされたうえで設計されているのです。アフターパーツメーカーとは資金力、開発期間など雲泥の差です。

(勿論、コストや法規制などによる妥協はありますが。)

ですので、ノーマルセッティングのエンジンにはノーマルの吸排気が最善です。

エアクリーナー

通過抵抗の少ない物に交換したとしても現行はエアフロ制御やO2センサー制御があるので空燃比が薄くなりすぎてしまうようなことはありません。つまり改悪はしませんが、出力向上もしません。

(プレッシャーセンサーのみで制御している旧型車は空燃比が薄くなるので注意)

インテークチャンバー

純正インテークパイプも見ると巧妙なチャンバー形状になっています。

旧型、新型含めて様々な社外インテークチャンバーがありましたが、冷静に判断して良い方向に変化を感じられたものはありませんでした。

理屈でいくとアクセルオフからオンにしたときのレスポンス向上が目的だと思いますが、

その観点から言えばエアクリーナーボックスの容量も大事な要素となります。

ちなみに高回転の最高出力のみを求める場合はチャンバーは邪魔者(抵抗)でしかありません。

マフラー

マフラー(エキゾーストパイプ)は場合によっては最も改悪?を実感できます。

ただし現行車は社外マフラーの騒音規制も厳しいため、車検対応品であればそこまで抜けすぎてしまうマフラーはありません。排圧はノーマルとほぼ同等に保たれます。

お客様へは、見た目や音の好みで選んで頂ければとお伝えしてます。

ちなみに、フロントパイプ以降を外して直管状態で走ってみれば、抜けすぎがいかに低速トルク減少に繋がるかを実感できます。

かといって高回転の出力もさほど変わりません。

低速トルクを重視するロック クロカンユーザーは、口を揃えてノーマルが一番だとおっしゃいます。

上記はあくまでノーマルセッティングエンジンでの話です。

ブーストアップやタービン交換、ハイカム交換などを行った場合はノーマル吸排気では到底足りません。

ここではじめて、より吸える、より抜ける吸排気チューンの必要性が出てくるのです。

スロコン(スロットルコントローラー)

皆さまご存じの通り、現行ジムニーは電子スロットルを採用しています。

従来はアクセルペダルを踏むとワイヤーを介して機械的にスロットルを開けていたのですが、電子スロットルはペダルに付いているセンサーが踏み具合を感知して、電気的にスロットルをオープンします。

踏み込み量に対するスロットル開度は燃費基準などへの対処もあり、マイルドに抑えられている傾向があり、これを作為的に補正するのがいわゆるスロコンです。

ですので、ハーフアクセル時のレスポンスの向上はたしかに実感できます。

しかし、当然のことながら全開時の出力は何も変わりません。

サブコン(サブコンピューター)

疑似的に変化させたセンサー信号を送ることによりメインコンピューターを勘違いさせて出力向上を狙うのがサブコン。

従来はブーストアップや燃調補正の定番手段でしたが、現行車はECUがかなり賢くなっていて、極端な補正はエラーとなってしまい不可能なようです。

いままで数種搭載実績ありますが、どれも変化はほとんど感じられませんでした。

純正ECUが自己学習して、数日で補正を無しにしてしまうパターンもあるとか。

じゃあ何が良いのか?という話になりますけど、

私が考えるローコストでなおかつ変化が確実に実感できるお手軽チューンは、ECUの書き変えです。

疑似的に信号を送って誤魔化すのではなく、様々なしがらみで妥協している純正ECUマップ自体を書き変えてしまう手法。

価格的にはスロコン+サブコンを買うのと同じくらいの金額からできますので、コスパはかなり高いと思います。

先代JB23系でも何社かがECU書き換えサービスを行っていましたが、現行は皆さま難航しているようで、リリースされているのはごくわずか。

現行はECUのデーターがより複雑化され、解析、作成がとても大変なようです。

自分が体感したことがない物はお客様に奨められません。

まずは社用車に装着して様子を見ます。

今回セレクトしたのは、お付き合いがあるレインボーオートさんが販売代理店をやっているエイリアンテックの車種別ファイル JB74用ハイオク仕様。

裏話ですが、エイリアンテックはイタリアにある自動車ECUの解析、作成をするためのツールを開発販売しているハード会社のようでして、その日本代理店のエイリアンテックジャパンさんが車種別データーを作成、販売しているらしいです。

で、その解析作成ハードウェアーを販売しているメーカーは世界でも他にはほとんど無いらしく、日本でも書き変えサービスを行っているショップさんも並行輸入でエイリアンテックの製品を使っている事が多いとか。

裏事情は置いといて、近場のふじさんメッセで開催のExciting K-CAR Worldでレインボーオートさんが出店されていたので、その場で書き換えをお願いしました。

レギュラーガソリン仕様とハイオクガソリン仕様がありますが、社長おすすめのハイオク仕様を選びました。

実際にはレギュラー仕様を選ばれる方が多いそうですが、大きな変化を感じられるのはハイオク仕様だと。

オクタン価が違うので当然ですよね。

燃料単価でリッターあたり約10円の違いなので、迷わずハイオク仕様にします。

ECUを車体から外して渡せば、30分くらいで書き換え完了します。

その後、10分ほどアイドリングで初期学習させて完了です。

で、実際走りはどうなの?って話ですけど、まだ分かりません。

というのも、1日前にレギュラーガソリンを満タンに入れてしまった直後でして、まともに踏めないのです。

試しに一瞬だけアクセル全開にしてみましたが、やはりノッキング音が出ました。

まあそれだけ、点火時期が進角されているということで期待大です。

それでも、ハーフアクセル時のフィーリングは明らかに変わっています。

これは電スロ補正の効果でしょう。

全開走行のフィーリングは、レギュラーガソリンを使い切ってハイオク入れてからレポートいたします。

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