前回、リビルトエンジン販売開始のお知らせを書きましたが、今日は載せ換え時のエンジン周辺の補機のお話です。これはJA11だけでなくJA22やJB23でも共通のお話です。
エンジンを載せ換え、もしくはオーバーホールするのには、何かしらの理由があっての事と思います。
オーバーヒートでブローさせてしまった
オイル消費、白煙が酷い
出力低下、パワーが出ない
などなど
エンジン内部に起因する症状はエンジンOHもしくはリビルト載せ換えでないと直せませんが、エンジン本体だけ直せば解決という訳にはいきません。
そうなってしまった原因が、周辺補機にある場合も多いのです。
例えば、ラジエターが詰まったり、クラックが入って水漏れしたり、ホースから水漏れしたりすればオーバーヒートしてエンジンを壊します。
燃料ポンプがへたっていたりインジェクターが詰まり気味だったりすると、希薄燃焼でエンジンが高温化し、バルブが溶けたり割れたり、燃焼室が溶ける場合があります。
オイル管理が悪かった場合、ターボやオイルクーラー内もかなり汚れています。再利用するとスラッジがNEWエンジンに流れ込み、オイル流路を詰まらせます。
また、特に不具合がある訳ではなくリフレッシュ目的で入庫される方も多いですが、やはりエンジンだけでなく周りも消耗、経年劣化してますね。
エンジンオーバーホール、リビルト載せ換えの際は補機類は全て脱着することになり、その工賃は「エンジン脱着工賃」に含まれます。つまり、補機をそのまま再利用しても、新品もしくはリビルトに交換しても工賃は同じ。
後でその部品が駄目になって交換しようとすると別で工賃が発生してしまうので、同時交換をおすすめするのです。
オーバーホール、リビルト載せ換え時に同時交換が望ましい部品
エキゾーストマニフォールド (熱でクラックが入る)
ターボチャージャー (軽のターボは消耗品のようなものです)
ラジエター (目視で分かる漏れは論外ですが、詰まりは判断が難しい)
水周りホース類 (ゴムは経年劣化します。エンジンを降ろした時でないと交換が困難な個所もあります。)
バキュームホース (上に同じ)
エンジンマウント、ミッションマウント (上に同じくゴム製品。)
点火系一式 プラグ、プラグコード、デスビキャップ、ローターなど
マニュアル車の場合 クラッチ関係一式
各センサー類
O2センサーはチェックランプがつかなくても逝きかけている事が多い
JB23はクランク角センサー、カム角センサーが死ぬとエンジンが掛からなくなる
以上の部品を同時に交換して、工賃などが入りますと総額で最低50万~部品点数によっては70万、80万になることもあります。
最近では部品も昔と比べてかなり値上がりしてますし、これだけの内容ですから当然の金額だと思います。
これを高いと思うか、安いと思うか。
ちょっと車のことに詳しい方は
「お値打ちだよね」
とご理解頂けるのですが、
「高っ!そんなにかかるんだ。」
と感じられる方も多いのが実情。
無理もありません。こんな古い軽自動車に、選ばなければ車体がもう1台買えてしまうほどの金額をかけるのですから。
でも、考えてみてください。
JA22の最終型、JB23の最初期でも車歴26年。
JA11は最終で29年。
立派なクラシックですね。
古いジムニーのオーナー様。
どうかご自身の車に長く乗り続けることを誇りに思ってください。
相次ぐ部品の廃番など苦労する事も多くなってくると思いますが、
こちらは最大限のサポートをいたします。
現在入庫中の2台。
こちらのJA12はエンジンが冷えている状態だとアクセルを踏んでも全く吹けあがらず、進まない状態。
動かそうとしたら本当に全然走らなくてびっくりしました。
F6Aは完成在庫があるのでさくっと載せ換え。
こちらのJA22はなんと新車時からのワンオーナー。
フルノーマル未再生でボディーの艶がしっかり残っているサヴァイバー。
特に不具合がある訳ではありませんが、先を見据えたリフレッシュで入庫です。
これからエンジンを降ろして現物をオーバーホールしていきます。
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