ジムニー専門店として日々ジムニーの仕事をこなすSCM EXPERIENCEですが、
実は私、ジムニーが好き過ぎてジムニー屋になった訳ではありません。
そもそも私が車屋になろうと思ったきっかけは、
古い車に乗りたくて、そのためには自分で車を触れなきゃいかんと思ったから。
まだ学生だった頃、近所のお兄さんがしばらく見ないと思ったらインパラと共にアメリカから帰ってきて、
軒先でハイドロ屋さんをはじめ、見たこともないようなアメ車を沢山見れて、
それはそれはカルチャーショックでした。
ちょうどローライダーだけでなくKUSTOM文化も浸透しつつあり、
古い車に対する憧れが強くなります。
でも、古い車は当然壊れる。
その都度車屋さんに頼んでいたらいくらお金があっても足りない。
それなら、自分で直せるようになるしかない。
そこで自動車整備の職業訓練校に入り、整備を学び、
なぜか営業としてディーラーに就職して、
買い取り屋に転職して、
独立してジムニー屋になり、今に至ります。
本当に好きなアメ車や旧車屋さんではなく、ジムニー屋さんになったのは色々理由があったのですが、
旧車に半分足を突っ込んだ旧型ジムニーを扱ってきたことにより
旧車を扱える体制が見事に整いました。
エンジンオーバーホールを自社内でできる技術と設備を得て、
塗装は外注で納期や仕上がりや価格で散々嫌な思いをし、
それなら自分でやってしまえ!と自らが塗装工になりました。
どちらも外注に頼ろうとすると、費用的にも納期的にも困るし、嫌がられる仕事です。
夢に向けて遠回りしたようで、実は遠回りではありませんでした。
今までもちょこちょことジムニー以外の旧車を販売してきましたが、
まあまあ綺麗な個体を仕入れ、軽く整備だけして販売するというスタンス。
そうではなく、ボディーレストアからエンジンまできっちり手を入れた旧車を自社でプロデュースしたい。
そうです、今弊社がJA系ジムニーで主に行っている仕事の旧車版です。
ここ数年、旧車の価格上昇に焦りを感じ、何台か仕入れてストックしてあります。
ジムニーの仕事が忙し過ぎてなかなか触れてませんが、
腐らす訳にもいかないので合間を見て仕上げていきます。
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「古い車は壊れる」
そう認識されている方は多いと思います。
故障が怖くて、乗りたいけど踏み切れずにいるという方も多いでしょう。
確かに、古い車は壊れます。
でもそれは、新車当時からどこそこ故障していた訳ではありません。
年数が経ち金属は酸化しゴムは硬化しプラスチックはもろくなり、
走行を重ねて摺動部は摩耗し、エンジン内には汚れが蓄積し、
結果、色々な部分が故障するのです。
そういった部分を先に対処してあげれば、古い車だって壊れません。
当然最初にお金は掛かりますが、
いつ止まってしまうのかビクビクしながら乗るのは嫌ですよね。
古くてもある程度安心して乗れる車
うちは旧型ジムニーをそんなコンセプトでずっと作ってきましたし、
それは車種が変われど同じです。
近日、製作をはじめたストックカーをご紹介いたしますので、お楽しみに。
こちらは、以前所有していた1965年のベルエアワゴン。
ボディーを仕上げてもらおうとボディーショップに預けて、
1年以上屋外で放置されて仕方なく引き上げ。
最終的にはオークションに出してしまいましたが、
今だったらきっちり仕上げてやれたかな。
最近はこいつで楽しませてもらってます。