昨年11月のジムニースーパーラップより、ローダウン状態だった弊社デモカーのJB74。
これはこれで楽しいのですが、諸事情によりリフトアップします。
これまでは2インチアップにリアエアーショック仕様でしたが、使っているうちに不満点が出てきました。
市街地走行やオフロード走行ではソフトな乗り味でとても快適なのですが、高速走行では柔らかすぎに感じてしまうのです。
エアー圧で硬さ(バネレート)の調整はできますが、減衰力の調整はできません。
そこで今回は、1インチアップスプリングと、お試しで輸入したビルシュタインショックの組み合わせを試してみます。
(なぜ2インチではなく1インチにしたかというと、ローダウンと年に数回入れ替えるのでアームまで交換するのが面倒だから。それと、ずっと2インチだったので1インチサスの良さを再確認したい意味合いもあります。)
ビルシュタインはドイツのショックアブソーバーメーカー。
1954年に高圧ガス封入式ショックを世界ではじめて実用化しました。
ドイツ車のみならず日本車でも数多く純正採用されていてご存じの方も多いでしょう。
価格的には高額な部類に入りますが、その性能差を考えると納得。
WEB検索してみるとJB64 JB74用のノーマル車高用(おそらく正規輸入品)、もしくは3インチアップ用のビルシュタインショックは日本国内でも多数販売されてますが、1~2インチアップ用はなかなか出てきません。
ようやく見つけたのが、US向けのシリーズ。
サイズ表から最も適正に近いサイズを選び、試しで1台分輸入してみました。
フロント
予想はしてましたが、1インチアップスプリングに対してちょっと長い。
クロスメンバーを外してフリーにすると、左のスプリングが遊んでしまいます。
クロスメンバーで抑制してギリギリレベル。
ただしこれよりひとつ下のサイズにすると短すぎるのでよしとしましょう。
2インチアップでちょうどよさそう。
リア ジャストな長さでした。
2インチでもいける余裕はあります。
試乗インプレッション
エアーショックの時は例えるならアメ車のような乗り味でしたが、ビルシュタインにしてからドイツ車のようになりました。
ショックひとつとっても国民性が表れるのが面白いところ。
(エアーショックはアメリカ製、今回のビルシュタインはASSEMBLED IN USAですが部品供給は本国からと思われます)
ドイツ人は、基本スピード狂。
ドイツ車に乗ったことがある方はご存じかと思いますが、ハンドルも重め、サスも固めで市街地ではそれほど乗り心地が良いとは感じません。
しかし、高速道路を走るとビタっと安定し、200㎞/hオーバーでも不思議と怖くない。
ビルシュタインのショックはとても不思議な造りでして、単品で手にして縮めるのが困難なほどの硬さなのですが、いざ車に装着して乗ってみると細かな入力は即座に吸収してゴツゴツ感はさほど感じず、それでいながら大きな衝撃に対する減衰は驚くほど早いのです。
一番分かりやすかったのが、車道から弊社敷地に入るとき。
歩道を横切り敷地に入るのですが、スロープ状に高低差があり斜めに侵入するとノーマル車やリフトアップ車では不快な横揺れが発生します。
それがビルシュタインにしてからは横揺れがピタっと一瞬で収まるのです。
そして、高速道路で本領発揮。1〇0km/hくらいまで出してみましたが、安定感がまるで違います。
さて、これだけ良いものですから販売しようと思いますが、
無加工ポン付けではない(ブッシュ、カラー部分の加工が必要)
スプリングとの相性(他社製の1インチスプリングには長すぎ)
という問題もありますので、
弊社スプリングとセット販売のみ
もしくは
店頭取り付けのみ
になるかもしれません。
また決まりましたらご報告いたします。
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