今まで弊社で一番の売れ筋タイヤといえば、BF Goodrichのマッドテレーン、KM2。
ワイルドなトレッドパターンに、トラディショナルなホワイトレターで抜群の人気を誇るタイヤでした。
が、
KM2からKM3にモデルチェンジして、ホワイトレターではなくなってしまったのです。
ガーン!
お客様と話をしてきた中で、やはりグッドリッチのホワイトレターに憧れを抱かれる方は多かった訳でして、
正直なところホワイトレターがないグッドリッチなんて売れなくなるだろうと考えていました。
そんな中、トーヨータイヤからオープンカントリーM/Tでリフトアップジムニーにジャストな225/75R16サイズが発売されました。
パターンも格好よくて、価格も安いので早速1セット仕入れてJB64デモカーに履かせました。
重量も軽く、ウェイトバランスもよく、しかも規格外サイズなのでどこでも販売できる訳ではなく、これは売れるでしょう!
と思ったのですが、
実際のところ当店での注文はゼロ。
実物を見比べて選んでもらうと、皆さんグッドリッチを選ばれるのです。
何故か?
考察してみました。
まず装着状態で双方見比べてみると、見た目のボリューム感が違います。
同じ225/75R16というサイズなのに違って見えるのはなぜでしょうか?
それは、サイドウォールの膨らみ感の違いにあると思われます。
トレッド幅の225はあくまで接地面のサイズですので、サイドウォールの断面幅はサイズ表記には表れないのです。
BFグッドリッチのほうが丸みを帯びて膨らんでいるので、同じサイズでもTOYOより太く見え、迫力があるのです。
これが、皆さんがグッドリッチを選ばれる理由だと思います。
実際のところ、見た目ではなくタイヤとしての性能はどうでしょうか?
これは両社、考え方の違いがはっきり出ています。
まずBFグッドリッチのKM3は、最重要視されているのがオフロードでの強度です。
そのため肉厚がかなりあり重く、バランスもよくありません。
バランスウェイトが大量に必要となります。
それに対してトーヨーのオープンカントリーM/Tはオフロードの強度も考えられてはいるのですが、
軽さやバランスの良さも両立させようという狙いが感じられます。
回転物、バネ下荷重は当然、軽ければ軽いほど良いです。
タイヤ本来の性能という観点で見れば、TOYOに分が上がります。
耐久性という面では、今までの経験からするとBFグッドリッチはかなり長持ちします。
TOYOはどれだけもつかは未知数ですね。
ロードノイズはさほど違いは感じません。
M/Tでは両者静かな部類だと思います。
上記を踏まえたうえで、タイヤをお選び頂ければと思います。
ちなみにタイヤを組むスタッフのおすすめは、断然トーヨーだそうで。
軽くてバランスもいいから組むのが楽、だそうです。
ここへきてTOYOのオープンカントリーはモデルチェンジでホワイトレターになるそうです。
(オープンカントリーR/Tもホワイトレターになるようです。)
これは個人的にはいかがなものかと思います。
BFグッドリッチとかグッドイヤーとかがホワイトレターだと格好良いのであって、
TOYOと白文字で入ってもあまり格好良くないと思うのです。
これは完全に個人的な好みの話になりますが。
まあ、嫌なら裏組みすればよいだけの話なので、問題ないですね。
BFグッドリッチのオールテレーンKO2はホワイトレターが健在です。
JA11など干渉の問題で細いタイヤを選びたい場合は、6.50R16辺りがお勧め。
ヨコハマのジオランダーM/T、6.50R16。
ヨコハマM/Tの伝統でしょうか、前モデルよりはマシになりましたが、ロードノイズは大きめです。
ウェイトバランスもそれほど良くはありませんね。
TOYOのほうが良いです。
しかしこのサイズの選択肢はとても少ないので仕方がないです。
以上、昨今のジムニータイヤ事情でした。