納車御礼でございます。
以前販売した車輌のリメイクです。
エンジンはフルOH、載せ換えました。
はるばる大阪からお越し頂きました。
ありがとうございました!
オーダー製作状況
やっと塗装あがってきました。
福島県O様
一気に残りの作業を進めます。
さて、ジムニー屋の店主が今更何を言うかという感じですが、
最近、ジムニーに乗るのがとても楽しいのです。
この車輌は下取り入庫した20万キロオーバーのJA22をベースに、デモカー兼テスト車輌として製作しました。
しかしその後オーダー車輌のドナーとしてエンジンを摘出されてしまったりで、車検は取得したもののほとんど乗れずにいたのです。
エンジンを自社でフルOHするようになり、そのテスト車輌として再びエンジンが搭載されました。
シリンダー磨耗がメーカー規定値を超えてしまっていたため、ボーリング、最小限のオーバーサイズピストンを入れています。
それ以外は、通常製作しているオーバーホール内容とほぼ同じです。
ブーストUPなどのチューニングは一切しておりません。
個人的には追加メーターがずらりと並ぶのはあまり好きではありませんが、テスト車輌ということで水温、油温、油圧、排気音、ブーストメーターを取り付けてあります。
走行状況によってエンジンがどのような状況に晒されているかを知るためです。
グローブボックス内に設置していつでも隠せるようにしたのですが、気になりずっと蓋は開けっ放しです。
純正水温計のセンサーはロアホース側、つまりラジエターで冷却された後の水温ですが、
追加メーターセンサーはアッパーホース側に装着し、ラジエター冷却前のリアルなエンジン水温を表示します。
排気温計は燃焼温度を知るためです。
燃焼温度は、燃調の判断目安になります。
過給に対して燃料が薄いと燃焼温度は上がり、エンジンを壊す原因になります。
ブースト計はその名のとおり過給圧を表示するものですが、負圧計としての役割もあります。
アイドリング時の負圧は、シリンダーの気密性を知る良い指標になります。
高い精度で組まれたエンジン、すなわちシリンダーが真円でピストンとのクリアランスも適正で、吸気、排気バルブがしっかりバルブシートと密着していれば、
バキューム値はおのずと強くなります。
弊社の車はアイドリング時で-0.6bar弱辺りを指します。
K6Aエンジンのマニフォールド負圧は-330~-450mmHgが正常と聞きます。
1mmHg=0.1333kpa
換算すると-43.989~-59.998kpa。
(ちょっとややこしい。)
1bar=100kpaなので、-0.6bar=-60kpa。
合格でしょう。
現車は、ちょうど1000kmの慣らし期間が終わったところです。
アクセル開度を抑えた慣らし運転中から感じていたことですが、
とにかく走りが軽い。
重い大径マッドタイヤを履いていながらもゼロ発進から軽やかに加速し、
ブーストがかかっていない領域でもさほどストレスを感じません。
よく、JA22は低速トルクが弱いとか、下がかったるいとか言われますが、
確かに未オーバーホールの調子が悪い車輌は、それを切実に感じます。
しかし、このようにしっかり組まれたエンジンや走行が極度に少ないコンディションが良い車輌は、
街乗りレベルではトルク不足はそれほど感じません。
そして、高回転域の加速は、気持ちよいの一言。
燃費や排ガス規制で牙を抜かれた昨今のマイルドな軽ターボ車とは違い、
パンチの効いた加速を楽しませてくれます。
この加速感は最近のJB23系では味わえません。
個人的にはこの頃の軽ターボが一番元気があって好きですね。
ともかく、オンロードだけでも乗っていてとても楽しいのです。
最近では通勤でもよく使っています。
今後、テスト結果など随時レポートしていきたいと思います。
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