まだまだ日中は暑い日が続きますが、朝夕は秋の気配が忍び寄る昨今でございます。
山形県 S様 ジムニーコンプリート ワイド

遠方の為、陸送で納車させていただきました。
何点か不備ありまして申し訳ございません。
今回はJA22ではなくJA12型です。
エンジンのトルク特性、ギヤ比の関係で、31インチの大径タイヤにはF6Aエンジン搭載のJA12がぴったりです。
F6AエンジンもK6Aと同じく腰上オーバーホール。

そしてこちらは富士市M様のジムニー。(納車時に記念撮影忘れてました…)

某河口のローカルサーファーさん。今回はちょこっと修理と、ブローオフバルブの追加で入庫。

現在苦戦してるのが、この子。

突然路上で不動となり、クランキングするとすさまじい異音で始動不可。
(エンジン死亡か?)と思いながら引き上げてきましたが、
リングギアとクランクシャフトが分離している事が判明。クランキングしてもエンジンは廻らない訳です。
そこで、とりあえずミッションをおろしてみました。
「一時間もあればおろせるっしょ?」
「いや~、一時間じゃバッテリーのマイナス端子がやっと外せるくらいっすよ!」
なんてアホな会話をしながら整備士3人で作業開始、結局1時間かからずにミッションはおりました。
そこで一同唖然。
?????

ありえない光景に、皆しばらく状況が理解できません。
本来、リングギアは直にクランクシャフトにボルトで止まっているのですが、
クランクシャフトに左のスペーサーをボルトで固定。そのスペーサーにリングギアを溶接で固定してあったのです。
その溶接がはがれ分離し、動力が伝わらない状態だったのです。
なぜこのような方法で?最も力が加わる部分にこのような溶接ではちぎれてしまうのは素人目にも明らかなのに??
そんな疑問を抱きつつ、この車の車台番号でリングギアを部品発注。
届いた部品を見て、その理由がわかりました。
クランクシャフトとリングギアの、ボルト間隔が全く違うのです。
それで仕方なく(手っ取り早く?)溶接してしまったのでしょう。
部品屋さんの話では、JA22W、K6Aのこの車台番号で部品をひろうとこの品番、そして前期も後期も共通とのこと。
しかしJA22系で一種類だけ品番の異なるものが存在するようで、おそらくエンジンかミッションが載せ替えられているのでは?という話でした。
現在その違う品番で発注、入荷待ちです。
納車前に一通りの点検整備はしておりますが、
このような内部的な箇所は毎回ミッション降ろして点検するわけにもいきませんし、
ましてやこんないい加減な修理がされているとは想定もできません。
今まで仕入れの判断基準で
「ある程度整備されてきた痕跡のある車のほうが安心」
と思っていましたが、今回の出来事でそれが根底から覆されてしまいました。
いい加減な整備をされているくらいだったら、なにも触られていない車に全てこちらで手を入れた方が安心、となってしまいます。
京都Y様、申し訳ございませんがもうしばらくお待ち下さい。
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