JA22ジムニーのK6Aエンジンって実際どうなの?PART2 最近のK6Aエンジン事情

ジムニー

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JA22ジムニーのエンジンって実際どうなの?

は当ブログの中でも結構アクセスが多い記事です。

この記事を書いたのが2015年のことでして、

あれから約6年が経ち、状況も色々変わってますので

2021年現在のJA22エンジン事情を書きたいと思います。

ジムニー JA22 K6A F6A オーバーホール エンジンオーバーホール ヘッドガスケット抜け リビルトエンジン ジムニー専門店

 

 

現在、市場に出回っているJA22ジムニー中古車のエンジンの状態は2015年当時とさほど変わりません。

いや、さらに悪い個体は増えているでしょう。

新車当時からオリジナル、ノンオーバーホールの個体はいつエンジンブローしてもおかしくない、

時限爆弾のようなものです。

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弊社のジムニーエンジン歴を要約しますと、

 

エンジンには手を入れず、外観だけカスタムして売る。

売った直後にエンジンブロー多発→

 

腰上オーバーホール(シリンダーヘッドのみ)をはじめる→

 

腰上OHだと腰下(シリンダーブロック)に問題があると無意味なため、

リビルトエンジン換装に移行する。

(2015年当時)→

 

自社でエンジンフルオーバーホール製作に着手。

(2016年1月~)

 

という流れで現在に至ります。

 

2015年ころはリビルト屋さんのエンジンを使ってましたが、

リビルト屋さんもコア(ベースエンジン)が無くなってしまい、

こちらからベースエンジンを送って完成を待つという状況に陥りました。

それだったら、自社でオーバーホールした方が早くない?

ということになり、自社内でフルオーバーホール、リビルトを施工するようになったのです。

 

リビルトエンジン自体はほぼ不具合はありませんでしたが、

完成状態で送られてくるので交換部品や施工内容は不明瞭。

ちょうど保証期間が過ぎる頃に駄目になる個体もあったりして、

規定値ギリギリで組まれている場合もあったのでしょう。

自社でオーバーホールするようになってから分かったのですが、

個々に状態が異なるベースエンジンをオーバーホールして均一価格で提供するのは、少々無理が生じます。

摩耗が進んでいても数値がギリ範囲内であれば、交換、加工なしでそのまま組まれていることも想像できます。

損傷が酷い個体も勿論ありますので、抑えるところは抑えないと平均利益を確保できないのです。

 

さて、自社でエンジンをフルオーバーホールするようになってから早5年。

正確に数えてませんが、K6A、F6Aも含めて製作台数もそこそこな数になると思います。

把握している限りでは、大きなトラブルはほぼありません。

 

大きく壊れてしまったのは、

初期慣らし段階で過負荷が掛かりメタルを焼いてしまった2機、

ラジエター不良でオーバーヒートさせてしまった1機

の3機のみです。

 

車検入庫などで経過を見させて頂くことも多々ありますが、

皆様順調にお乗り頂いてます。

 

JA22のK6Aエンジンは弱い、壊れる

というネガティブイメージは完全に世に浸透している感があり、

あながち間違いではないのですが、

しっかり対策を施したオーバーホールをしてあげれば簡単には壊れません!

K6Aエンジン自体が駄目という訳ではなく、

JA22に搭載された初期のK6Aがヘッドボルトの締め方やヘッドガスケットの材質が駄目で

ガスケット抜けが頻発したのです。

実際のところ、JB23以降のK6Aですとガスケット抜けはそこまで多くありません。

オープンデッキライナーという構造上の弱さはありますが、

精度の高い内燃機加工と組み付けでクリアできます。

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バルブの溶解、痩せ、欠けによる圧縮不良

これは対策品番になっているものの、JA22だけでなくJB23系でも見られる症状です。

オーバーホール直後に発生することはまずないのですが、

長期的には再発しうる症状。

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これはハイオクガソリンを使用することによってある程度防げるのでは、と思います。

エンジンにはノックセンサーというものが付いていて、

ノッキングを感知すると点火を遅角させたりするのですが、

ある回転数以上になるとノイズによる誤作動防止からオフになってしまいます。

ジムニーは一応、メーカー指定ではレギュラーガソリンでもOKですが、

普通の軽乗用車よりも車重があったり駆動ロスも大きかったり、ましてや大径タイヤに換えられているとエンジンへの負担は想像以上です。

耳に聞こえない、ノックセンサーも感知しないデトネーション、異常燃焼が起こっていることは容易に想像できます。

オクタン価の高いハイオクガソリンであれば、これをある程度防げます。

実際のところ、より過酷と思われるチューニング車では、この症状はほとんどありません。

ハイオクガソリンを使い、燃調や点火時期などシビアにセッティングしているからでしょう。

 

オイル消費

JA22のK6Aに限らず、F6AやJB23のK6Aでも多い症状。

この原因のほとんどが、

ピストンオイル穴の詰まり、ピストンリング固着です。

オーバーホールのためにエンジンを分解すると、

ほぼ100%、オイル穴がスラッジで詰まっています。

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酷いものですと、ピストンリングが固着してます。

この詰まったスラッジ、洗剤に漬けた程度は簡単に落ちません。

鋭利な硬い金属棒を刺し、かじり、やっと貫通するほどなのです。

ということは、車載状態でフラッシング剤などのケミカルでぜーったい落ちません!

オイル消費や白煙を直したければ、オーバーホールするしか道はないのです。

(余談ですが、燃焼室やバルブ、排気ポートのカーボンもケミカルでは落とせません。

カーボン、C、最も硬い物質です。)

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いくらオーバーホールしても、その後オイル交換を怠れば穴はまたすぐに詰まります。

新車でも同じことが言えます。

オーバーホール後はけちらず、こまめなオイル交換を心がけください。

 

最後に、

エンジン本体だけオーバーホールしても、周りが駄目だとすぐにブローします。

例えばラジエターが詰まっていたり、ホースに亀裂があったりしたら当然オーバーヒートしますし、

ターボが駄目であればオイルに異物が回ります。

弊社が完成エンジン単体の販売をせずに、

エンジン搭載まで一貫して行っているのはそういった理由からです。

 

以上、まだまだ書きたいことは沢山ありますが、最近のJA22エンジン事情について書きました。

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