新年ということで、今年の抱負、展望を述べさせていただきます。
弊社の事業内容を大きく分けますと
1、旧型JA系ジムニーのレストア 販売
2、現行ジムニーJB64 JB74の新車販売 カスタム
3、ジムニー以外の車輌の販売
この3つが大きな柱となります。
今回は1の旧型ジムニーのレストア販売についてです。
弊社では創業以来、JA11〜JA22ジムニーのカスタムコンプリート販売をメインの事業として行ってきました。
創業当時の10年前と比べますと、取り巻く状況は大きく変わりつつあります。
JA22の最終が1998年で車歴23年
JA11の最終が1995年で車歴26年
JA11の初期については車歴30年超え
中途半端な年代ではありますが、もう立派な旧車といってもよいレベルだと思います。
生産終了モデルですから個体数は増えることはなく、減る一方。
人気は衰えないので市場原理により流通相場は上昇。
ベース車の仕入れ価格は上がる一方です。
相場が上がっても、ベース車の状態がよくなるはずがありません。
手を入れる箇所は年々増えます。
十分なコストを掛けられない軽自動車故、容赦なく色々と壊れます。
ランクルみたいに頑丈な車ではないのです。
車歴に伴い、メーカーからの部品供給も廃番が目立ちます。
アフターパーツも生産を終了し、現行車のパーツに切り替える動きが見られます。
製作には膨大な手間と時間が掛かります。
当然コストも掛かります。
けっして効率のよい商売とはいえません。
こうして書いていくと、いいこと何も無いじゃん!と思われるかもしれませんが、
逆に私はチャンスだと思っています。
上記内容は言い換えれば、他業者が安易に手を出せる車種ではなくなった、ということを意味します。
(旧型ジムニーけっこう人気あるじゃん!
市場価格もけっこう高くて儲かりそうじゃん!
よし、うちも売ってみよう!)
な〜んて簡単に手を出そうものなら、ドツボにはまるでしょう。
車は壊れまくりでクレームの嵐、結果赤字になるのが目に見えてます。
全国探しても、塗装からエンジンオーバーホールまで自社内で完結できるショップはそうそう無いでしょう。
そして、10年培ったノウハウは強みであり財産です。
ここ最近で、古い車にお金を掛けて長く乗る、という感覚が認知されつつあるのもとても良い傾向です。
実際のところ弊社の旧型ジムニーの販売価格は現行の新車が買えるほどですが、
そこまでの内容であればむしろ安いよね、とご注文される方は多いです。
持ち込みでのボディーレストアやエンジンオーバーホールの依頼も増えています。
各部門、課題と今後の方針です。
鈑金塗装
現在外注1社と、自社施工で対応しております。
自社は社長である私が作業しており、接客対応や問い合わせ返答などその他業務を行いながらの作業ですので
思うようにはかどりません。
接客や広報活動はおろそかにできず、むしろ今後強化していきたいので限界を感じています。
外注間口を増やす、
専任従業員を入れることにより納車までのスピードアップを図りたいと思います。
エンジンオーバーホール
年が経つにつれエンジンのダメーシも増え、
ベースとして使えない個体も増えてきました。
ある程度のベースエンジンをストックする必要性も感じております。
外注加工業者が増えたのは強みです。
現在2社、加工業者と取引がありますが、
どちらもレース関係の仕事を受けている業者さんで、かなりハイレベルな加工が可能です。
リフレッシュ目的でのオーバーホールはもちろんのこと、
チューニングのお仕事が増えたら面白いなと思っています。
部品確保
純正部品の廃番に伴い、部品取り車、中古部品の確保の必要性を感じております。
現状2箇所ある置き場は常にいっぱいで、新たな場所を交渉中です。
主要な廃番部品については代替品を検討します。
アフターパーツも減りつつあります。
とりあえず、以前使っていて廃番になってしまったJA22のリフトアップサスを、数をまとめて発注します。
他にも必要に応じて、オリジナルパーツ企画販売します。
自動車保険
古い車に乗るということは、事故のリスクに加えて故障のリスクが常につきまといます。
弊社の販売車が手を入れてあるといっても、全てが新品になるわけではありません。
現行車に比べたら、当然故障リスクは高まります。
最近の保険はレッカーサービスやレンタカー代車の特約がありますが、
補償範囲は各社かなり差があります。
保険料が安い保険は、補償範囲も狭いのは当然のこと。
遠方で故障してレッカーが使えず、結局自費負担なんていうパターンを沢山見てきました。
いくら安くても、もしものときに使えない保険では加入する意味がないですよね?
あと、古い車は事故時に絶対揉めます。
例えば200万円かけたJA22ジムニーだって時価額だけで査定されたら35万円です。
素人が交渉して言いくるめられたら、それこそ泣き寝入りです。
うちが保険代理店をやってきたのは微々たる保険料収入が目的ではなく、
もしものときに交渉に加わりお客様を守るためなのです。
ここ最近で、旧車に乗る人にピッタリ、むしろ絶対入るべき内容の保険商品が出ました。
現在、その保険会社の代理店契約に向けて動いています。
ただ、先に代理店契約している保険会社が当然いい顔をしないわけでして。
すんなり乗り合い承認をしてくれず、交渉が思うように進んでいませんが、
(保険会社の古い慣習、どうにかしてもらいたいものです。)
近いうちに募集開始できると思います。
もうしばらくお待ちください。
以上、旧型ジムニーに関する今後の方針でした。
世間が現行ジムニーに移行していく中、SCMは旧型ジムニー事業をより強化していきます。