梅雨ですね。
雨が続くと、色々と大変です。
外仕事ができません。
梅雨なので雨が多いのは仕方ないのですが、
それにしても最近は降り方が異常ではないですか?
そういえば何年か前には人口降雨実験のニュースが普通にTVで流れてましたけど、
最近はなぜか話題になりませんね。
さて、調べ事があって過去の契約書類をあさっていたら、
懐かしいものが出てきました。
現在でこそ旧型ジムニーのエンジンオーバーホールは自社内で完結してますが、
自社施工する前はリビルトエンジンを取り寄せて載せ換えしておりました。
大手リビルトメーカーから仕入れることが多かったですが、
お客様指定で某有名ショップのコンプリートエンジンを入れたこともありました。
その時に付属してきた説明書きがこちら。
当時はあまり気にもしませんでしたが、
今、あらためて見ると突っ込みどころ満載です。
「エンジンオイルは、エンジンの使用状態や、走行状況、タービンの状況等により自然と減っていきますし、これらによりオイル消費が増える事例も多く見られますので、オイル等、こまめな残量確認と補充をお願い致します。」
とあります。
へー。
「車輌によっては、3000~5000㎞走行で、1~2リットルのオイルが減る事がありますのでご注意下さい。」
え?
オーバーホールしたエンジンでそんなにオイルが減るって、
ただの不良品、手抜きオーバーホールじゃないですか?
エンジンオーバーホールを希望される理由のひとつに、オイル消費があると思います。
きちんととオーバーホールされたエンジンは、オイルはほとんど減りません。
オイル消費には様々な要因があります。
バルブステムからのオイル下がり
ピストンオイルリング不良や穴詰まりによるオイル上がり
これらは通常のオーバーホールで解決するはずです。
ステムシールは無条件に交換するのがセオリーですし、
ピストンの洗浄は当然のこと、ピストンリングも全数交換が基本でしょう。
問題となるのが、気密性。
例えば、シリンダー内径とピストン外径を測定し、
数値が規定外、もしくは規定ギリギリだったとしましょう。
セオリーでいけばオーバーサイズピストンに合わせてボーリングとなりますが、
当然コストは増します。
定額販売のリビルトエンジンですから、なるべく原価は抑えたいところ。
コスト優先でそのまま組むと、気密が保てずブローバイガスに含まれるオイル量も多くなり、
オイルを消費します。
この説明文は、そんな時の逃げ言葉なんでしょうね。
弊社も、何だかんだでかなりの数のエンジンをオーバーホールしてきました。
今度、通算何機造ったか数えてみようと思います。
沢山造りましたが、クォリティーのばらつきはほとんど無いはずです。
圧縮圧はメーカー基準範囲を上回りますし、
アイドリング負圧もバッチリ。
自信があるので、こんな逃げ言葉満載の説明書は不要なのです。
ただ、エンジンの単品販売はしておりません。
しっかり組んだエンジンでも、不慣れな業者が搭載してひとつでもミスがあれば一瞬で壊れますので。